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書籍電子化のための単画像からの高精細化手法
概要
近年,高速かつ高精細な書籍電子化技術の需要が高まってきている.このような背景のもと,高速な書籍電子化を実現する技術として,ブックフリッピングスキャニング (Book Flipping Scanning) が提案された.この方式を具現化するために,書籍のめくり動作中にカメラで撮影した書籍画像を展開補正する必要があるが,展開前の画像において歪みが大きい部分は情報量が少なく,正しく展開されてもボケたような粗い画像となってしまう問題があった.そこで,同じ画像内の展開前に歪みが少ない部分の画素情報を用いることで,展開後の画像の粗い部分を高精細化する手法を新たに構築した.
提案する手法では,書籍の3次元形状とその平面展開後のテクスチャの情報を用いる.展開後画像の粗くなっている小領域(パッチ)と同じ変形を展開後画像の高精細なパッチに適用させ展開し,テンプレートマッチングを用いてその展開したパッチが粗いパッチと最も似ている高精細なパッチの位置を探索する.そしてその位置にある変形前の高精細なパッチを粗いパッチと置き換える.
関連研究
参考文献
- 多田 圭佑, 渡辺 義浩, 石川 正俊: 書籍電子化のための単画像からの高精細化手法の検討, 2012年映像情報メディア学会冬季大会, 講演予稿集, 4-9 (2012)