masterhead masterhead  masterhead

深度と法線の高速同時計測と高速統合アルゴリズム

概要

3次元形状計測技術は幅広い分野で活用が進んでおり、計測性能として高速、高密、高精度を同時に達成することが期待されています。 しかし、従来の3次元形状計測システムの多くは、深度計測のみを用いて形状を復元するため、低周波成分である概形が精度よく得られる一方で、高周波成分である物体表面の細かな凹凸を捉えることが困難でした。 これに対して、表面法線を計測して3次元形状を捉える手法では 高周波成分を精度よく復元できる一方で、低周波成分は誤差が生じやすいという傾向があります。 そこで、本研究では深度と表面法線を同時かつ高速に計測する新しい光学系(図1)を構築し、相補的な関係にある深度と表面法線の情報を高速に統合することで、高速かつ高密度かつ高精度に3次元形状を再構成する手法を提案しています。 図2の実システムにおいては、多波長を用いた同時計測とブロック分割による高速統合アルゴリズムによって、400fpsでピクセルワイズの3次元形状計測を平均誤差1.61mmで実現できることを確認しました(図3)。


図1 多波長を用いた深度と法線の高速同時計測システム
図2 システム外観
図3 動物体の計測結果
図4 深度計測のみを用いた市販計測器の計測結果
図5 深度と法線の統合による本研究の計測結果

参考文献

  1. Leo Miyashita, Yohta Kimura, Satoshi Tabata, Masatoshi Ishikawa: High-speed simultaneous measurement of depth and normal for real-time 3D reconstruction, SPIE Optical Engineering + Applications, Oral, 11842-52, San Diego, California, USA (hybrid with virtual conference), 1-5 Aug. (2021)
  2. Leo Miyashita, Yohta Kimura, Satoshi Tabata, Masatoshi Ishikawa: High-speed Depth-normal Measurement and Fusion Based on Multiband Sensing and Block Parallelization, Journal of Robotics and Mechatronics (JRM), Vol.34, No.5, pp.1111-1121 (2022)

東京大学 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 ・創造情報学専攻 / 工学部 計数工学科 石川グループ研究室
Ishikawa Group Laboratory WWW admin: www-admin@k2.t.u-tokyo.ac.jp
Copyright © 2008 Ishikawa Group Laboratory. All rights reserved.
logo