ホーム >
システム ビジョン デザイン > 高速モバイルセンシングを用いた実空間を仮想入力環境とするインタフェース
高速モバイルセンシングを用いた実空間を仮想入力環境とするインタフェース
概要
近年,携帯機器小型化の技術進歩にともなって,携帯機器が広く普及している. しかし最近では,小型化が進んだ影響で機器表面に広い操作領域を確保した入力インタフェースの実現は難しい. これは人間の手の大きさなどに由来する問題であり,問題解決には新たなインタフェースが必要となる. 従来より様々な手法が提案されているが,利用するための特殊なデバイスを設置する必要がある, あるいは多くの特殊な機器を身につける必要がある,などの課題があり問題の解決には至っていない.
そこで,本研究ではいつでもどこでも実世界の任意平面をシームレスに仮想入力平面へと変え, 高速センシングによってその操作を認識するインタフェースを提案する.ユーザは片手に携帯機器を把持し, 携帯機器に取り付けられたカメラで撮影された映像を通して実世界を見る. ユーザは,機器を把持していない側の手を端末が操作面と認識した平面上で動かすことによって入力動作を行う. システムは実空間の平面を仮想入力平面として操作する.平面にはキーボードなどの機器を置く必要はなく, 机や膝の上などユーザが操作面として擬似的に認識できる面があれば良い.
本システムを用いた実験の結果,机の上や膝の上など様々な平面上で安定してタップ入力を行うことが出来た.
参考文献
- 新倉雄大, 渡辺義浩, 石川正俊: 高速モバイルセンシングを用いた実空間を仮想入力環境とするインタフェースの提案, 第16回バーチャルリアリティ学会大会(VRSJ2011) (函館, 2011.9.21), 大会論文誌, pp.394-395.