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Anywhere Surface Touch: 実環境のあらゆる面を入力面とするインタフェース

概要

近年,携帯電話やスマートフォンなどの小型情報端末が広く普及している.このような情報端末の小型化は,デバイス・ネットワーク・計算性能の向上とともに,将来的にますます進展していくものと考えられる.しかし,小型化に伴い,操作領域が同様に縮小していくことは大きな問題である.情報端末の小型化の追求は,携帯性や応用展開の面から重要な指針であるが,操作性の問題を解決しない限り,限界がある.今,携帯機器の小型化に影響を受けない操作方法の新たな設計が求められている.

そこで,本研究では,机,壁,ソファのアームレスト,クッションから,上半身や脚などの身体表面まで,身の回りの環境に存在する様々な面を操作領域として利用するインタフェース“Anywhere Surface Touch”(AST)を新たに開発した.ASTは手首に装着するウェアラブルなインタフェースである.ASTを装着したまま,面上で接触入力を行うだけで,様々な入力を捉えることができる.

ASTには,高速ビジョンとコンタクトマイクが搭載されており,視覚と聴覚の情報を統合して,入力を認識している.これによって,面に接触している指がどの指かを識別するとともに,指の動きを高精度に捉えることができる.さらに,軽くタップする,普通にタップする,爪でタップするなど,面に接触した時の状態も識別することができる.これによって,片手だけで100種類以上の入力を可能としている.さらに,キーボードのように場所に依存した入力方式ではないため,手元を見ずに複雑な操作を実現することも可能である.

キーワード: ウェアラブルデバイス,入力インターフェース,どこでもキーボード








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参考文献

  1. 日下部佑理,Muhammad Sakti Alvissalim,渡辺義浩,石川正俊:ウェアラブル高速ビジョンのための識別型指先トラッキング,第21回画像センシングシンポジウム(SSII2015) (横浜,2015.6.12)/講演論文集,IS3-10.
  2. 新倉雄大, 渡辺義浩, 石川正俊: Anywhere Surface Touch: 実環境のあらゆる面を入力面とするインタフェース, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol.19, No.1, pp.69-80, 2014.
  3. Takehiro Niikura, Yoshihiro Watanabe, Masatoshi Ishikawa: Anywhere Surface Touch: Utilizing any surface as an input area, The 5th Augmented Human International Conference (AH'14) (Kobe, 2014.03.07-09), 2014. Honorable Mention
  4. 新倉雄大、渡辺義浩、石川正俊: Anywhere Surface Touch: 実環境のあらゆる平面を入力平面とするインタフェースの提案, 第17回日本バーチャルリアリティ学会大会(VRSJ2012), pp. 385-388(2012)

メディア

  1. 2014年4月17日 PC Watch 森山和道の「ヒトと機械の境界面」 「東大、「どこでもキーボード」技術と空中映像を操作できる「AIRRタブレット」
  2. 2014年4月10日 テレビ東京 ワールドビジネスサテライト(トレンドたまご)「どこでもキーボード
  3. 2014年4月7日 ロボナブル「東大・石川研、"どこでもキーボード"を可能にする小型デバイス開発
  4. 2014年4月7日 日刊工業新聞「ソファ・壁・体をタップ“どこでもキーボード”-東大、小型デバイス開発
 
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