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高速対象追跡ビジョンチップ

2004年度計測自動制御学会技術賞・友田賞をいただきました.

概要

1秒間に1000フレーム以上の処理を行う高速ビジョンによって, 新しい応用が可能になると考えられる. この実現に向けて, センサと並列演算装置を一体化し, 1チップ上に収めたビジョンチップというデバイスを開発している.

これまで汎用性を重視したビジョンチップの開発を進めてきたが, 多様な画像処理が可能である反面, 限られたチップ面積上に多くの画素を配置することが困難であった. 応用の場面を想定した場合, 特定用途化により小型化・低コスト化を図った新しいビジョンチップも有効であると考えられる.

開発した高速対象追跡ビジョンチップは, 特徴として, (1)ターゲットトラッキングに用途を限定, (2)セルフウィンドウ法をハードウェア化, (3)モーメント抽出回路の導入 が挙げられる. 実用化に向けて, 日本プレシジョン・サーキッツ(株)と共同で, 64×64 画素を集積したチップを試作したほか, 48×32画素のチップを搭載した小型モジュールを開発した.


Fig.1 高速対象追跡ビジョンチップのアーキテクチャ


Fig.2 試作した小型モジュールとデモソフトウェア

参考文献

  1. 小室孝, 石井抱, 石川正俊, 吉田淳:高速対象追跡ビジョンチップ, 電子情報通信学会論文誌D-II, Vol.J84-D-II, No.1, pp.75-82 (2001) [PDF]
  2. 小室孝, 石井抱, 石川正俊, 吉田淳:高速対象追跡ビジョンチップを用いた複数物体のトラッキング, 日本ロボット学会創立20周年記念学術講演会講演論文集, 3A16 (2002)
  3. Takashi Komuro, Idaku Ishii, Masatoshi Ishikawa and Atsushi Yoshida : A Digital Vision Chip Specialized for High-speed Target Tracking, IEEE transaction on Electron Devices, Vol.50, No.1, pp.191-199 (2003) [PDF]
  4. 小室孝, 石川正俊, 石井抱, 吉田淳, 稲田喜昭, 小宮泰宏:高速対象追跡ビジョンチップの開発, 計測と制御, Vol.43, pp.802-804 (2004)
  5. 小室孝, ビヨーン ウェアクマン, 駒井崇志, 鏡慎吾, 石川正俊: ビジョンチップシステムの小型化とウェアラブルマンマシンインターフェースへの応用, 第5回情報科学技術フォーラム一般講演論文集第3分冊, pp.463-464 (K-037) (2006)
  6. Takashi Komuro, Björn Werkmann, Takashi Komai, Masatoshi Ishikawa, Shingo Kagami : A High-Speed and Compact Vision System Suitable for Wearable Man-machine Interfaces, Proc. IAPR 10th Conference on Machine Vision Applications (MVA2007), pp.199-202 (2007) [PDF]
 
東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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