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書籍のデジタルアーカイブに向けためくり動作中の高速反射特性計測

概要

書籍を将来的に復元できる形で電子化を行う場合, 紙の質感や, インクの光沢などといった書籍の反射特性もアーカイブすることが望まれる. 一般的に反射特性の計測には光源方向や視点方向を変化させた大量の書籍画像が必要であり, このことによる計測時間の長期化が問題となっていた. 本研究では, めくり動作中の書籍に対して, その動きを止めることなく反射特性を計測するために、反射情報取得の効率化を目指した.

本システムは, 高速に光源方向を切り替えるとともに, めくり動作中の書籍の3次元形状を高速に取得し, 本来計測の障害となる対象の運動や変形を有効に活用することで反射情報取得の効率化を図っている. 実験の結果, めくり動作中の一様な紙面を対象として, 運動や変形の利用により効率的に反射情報が取得され, 短時間で反射特性が計測できることを確認した.




左から,システム外観,撮像した対象の画像,計測した反射特性を用いた再現画像

関連研究

参考文献

  1. 宮下 令央, 渡辺 義浩, 石川 正俊: デジタル応用に向けた変形する紙の高速な反射特性の取得, 2012年映像情報メディア学会冬季大会, 3-3 (2012)
  2. 宮下 令央, 渡辺 義浩, 石川 正俊: 書籍のデジタルアーカイブに向けためくり動作中の高速反射特性計測, ビジョン技術の実利用ワークショップ2012 (ViEW2012), IS2-D1, pp.218-219 (2012)
 
東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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