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学習機能を有する光ニューラルネットワークシステム(光アソシアトロン)
学習機能を有する光ニューラルネットワークシステム(光アソシアトロン)
研究内容
光のもつ空間並列性は、ニューラル・ネットワーク・モデルの大規模並列性と の親和性がよく、そのハードウェアとしての実現に効果的であると考えられる。 光アソシアトロンは、空間光変調器をキーデバイスとした学習機能を実現した 自己想起型光連想記憶システムであり、具体的な学習実験も示されている。
このシステムのポイントは、連想記憶モデルにおける学習機能を実現したこと にある。学習方法には、Kohonenが示した直交学習法を用いている。通常、光の 強度を情報の媒体とする光演算では、正負の値の表現が問題となるが、ここで 用いている方法では、負の値の表現が必要とされず、また、いわゆる直交性の 低いパターンに対する連想記憶も可能である。フィードバック型の学習則を用 いていることにより、SLMやLEDアレイなどの光デバイスの不均一性やパターン 間の干渉を適応的に補償できる。
記憶行列および入力パターンの表現に空間光変調器を用いることにより、光に よる空間的な完全並列なアナログの乗算機構が実現されている。記憶行列の更 新など光による実現が現状の光技術では困難な機能は完全並列な電子回路によ り行っている。
動画
参考文献
- Masatoshi Ishikawa, Naohisa Mukohzaka, Haruyoshi Toyoda, and Yoshiji Suzuki : Optical Associatron - A Simple Model for Optical Associative Memory -, Appl. Opt., Vol.28, No.2, pp.291-301 (1989)