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事前知識を用いたステレオビジョンの高性能化
概要
ロボティクスなどの分野において,ステレオ視を用いた3次元復元が広く用いられている.一方,ステレオ視では,視点間の対応点を求める必要があるが,画像のみからこの問題を解くことは難しかった.
特に,屋内環境では,壁などテクスチャがない部分が視野に多く存在する.このような問題を解決するために,屋内環境の大域的な構造の特性を事前知識として利用する手法を提案する.このようなアプローチは,エイムズの部屋のような錯視にも見られるように,人間の視覚認識においても有効な役割を果たしている.
提案する手法は,人工物の事前知識に関する3つの仮定を利用する.この仮定を用いて,確率による問題の記述を行い,最適化問題によってステレオ視の3次元復元を行う.実験の結果,提案手法が,視差画像の滑らかさを仮定したグラフカットによる手法に比べて,テクスチャレスな領域が大きい入力画像に対して有効であることがわかった.
Fig1.入力画像
Fig2.復元された3次元形状
参考文献
- Kentaro Kofuji, Yoshihiro Watanabe, Takashi Komuro, and Masatoshi Ishikawa: Stereo 3D Reconstruction using Prior Knowledge of Indoor Scenes, 2011 IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA 2011) (Shanghai, 2011.5.10)/Proceedings, pp.5198-5203.
- 小藤健太郎,渡辺義浩,小室孝,石川正俊: 人工物に対する事前知識を用いたステレオビジョンの高性能化, 第12回画像の認識・理解シンポジウム (松江, 2009.7.22)/論文集, pp. 1500-1507(IS3-21)