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変形するディスプレイ (Deformable Workspace): 3次元の仮想物体を扱うための新しい枠組み

概要

3次元の仮想物体を扱うための新しい枠組み Deformable Workspaceを提案する.提案技術では,現実と仮想の2つの空間において,知覚の整合性を保つことで,仮想物体との直感的なインタラクションを実現することを目的としている.本システムでは,透明でタンジブルな境界面として働く物理的な膜を介して,両空間が接続していることをメタファとして取り込むことで,本目的の実現を目指した.

システムは,3つの重要な技術を基盤として開発された.基盤技術となったものは,タンジブルで変形可能な投影スクリーン,リアルタイム3 次元センシング,アナモルフィック投影における適応的映像補正の3技術である.変形するタンジブルスクリーンの導入によって,知覚の問題を解消するとともに,独自に開発した高速センシングによって,適応的な映像補正とシームレスな操作が可能となっている.また,本システムで有効に作用する新たな応用を提案した.本論文では,マルチタッチによる物体の3 次元操作,自由曲線や曲面の3次元モデリング,物体の内部構造の表示機能を具体的に実証した.





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参考文献

  1. 渡辺義浩, アルバロカシネリ, 小室孝, 石川正俊: 変形するタンジブルスクリーンへの適応的映像投影を行うインタラクティブディスプレイシステム, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol. 15, No. 2, pp. 173-182, 2010. 第13回 日本バーチャルリアリティ学会 論文賞
  2. 渡辺義浩,石川正俊 : 高速3次元センシングの実現とその新応用, 第57回応用物理学関係連合講演会 (神奈川, 2010.3.18)/講演論文集, p. 173. [論文], [プレゼン資料]
  3. Yoshihiro Watanabe, Alvaro Cassinelli, Takashi Komuro, and Masatoshi Ishikawa: The Deformable Workspace: a Membrane between Real and Virtual Space, IEEE International Workshop on Horizontal Interactive Human-Computer Systems (Tabletops & Interactive Surfaces 2008) (Amsterdam, 2008.10.03) / Proceedings, pp. 155-162. [PDF] *IEEE
  4. 映像、押せば動く,日経産業新聞 2010年8月5日.
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