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回転アクリルキューブによる光軸制御を用いたモーションブラー補償システム

概要

本研究では,高いサンプリングレートで撮影が可能である,スネルの法則を利用した透明回転キューブを用いるモーションブラー補償手法を提案する.回転速度と対象の移動速度が同期することで,モーションブラーを生じさせずに撮像することができるだけでなく,キューブの特性を生かして90°回転する毎に撮像画角がリセットされ,従来研究で見られるミラーの往復動作による時間的なロスを生じさせてないことを特徴とする.

従来のガルバノミラーを利用した光軸制御手法より照明装置が小さくて済む点,サンプリングレートを高く撮影できる点等が特徴である.また,インフラの構造物点検や基板の初期不良点検だけでなく,顕微鏡下の対象が移動している状況での撮像画質向上にも寄与しうる.本手法を高速に回転するベルトコンベアに対して適用したところ,時速12km相当でも静止時と遜色ない画像を取得できた.


Concept of the system

Layout of the system
Result image


参考文献

  1. Tomohiko Hayakawa, Haruka Nakane and Masatoshi Ishikawa:Motion-blur Compensation System Using a Rotated Acrylic Cube with Visual Feedback, 1st Virtual IFAC World Congress (IFAC-V 2020) (Virtual Conference,2020.7.13), pp. 696:1-696:4.
  2. 中根悠 ,早川智彦, 門脇拓也 ,石川正俊: レンズ系を用いたアクリルキューブ回転モーションブラー補償システムにおける高速移動対象への対応 ,第80回応用物理学会秋季学術講演会 講演予稿集 (2019 北海道大学 札幌キャンパス),01-035.
  3. T. Hayakawa, T. Kadowaki, H. Tochioka, M. Ishikawa, "Motion-Blur-Compensated Microscopic Imaging System by Controlling the Optical Axis Using a Rotating Acrylic Cube", Focus on Microscopy 2019 (London, 2019.4.16)
  4. 門脇 拓也,早川 智彦,石川 正俊: 回転アクリルキューブによる光軸制御を用いたモーションブラー補償システム,第19回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2018),(大阪,2018.12.15),講演論文集,pp. 3105 -- 3107 (2018) 優秀講演賞、研究奨励賞

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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