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追跡的光線投影による残像を用いた動体軌跡上情報投影
概要
従来の情報提示手法では,情報提示面にスクリーンやディスプレイ,あるいは情報提示面を形成するための何らかの装置が予め存在して設置されていることが必要であった. これに対して,提案する新たな手法では,任意の動的物体の軌跡上に自由に光点を描画することで提示面に装置を常に存在させることを必要としないことに加え, 持続的な繰り返しの連続提示を前提としない一度きりの情報提示によるディスプレイを提案する.
光源を持たない移動する物体に対して,その物体の空間的位置に応じて異なるパターンの輝点 を提示する.時間的に異なるタイミングで空間的に異なる位置に提示されたパターンを人間が観察することによって, その視覚が持つ残像特性がこれを統合し,投影対象となる物体より大きな一枚の情報提示面として認識される.
投影対象物体の正確な位置に動的に投影を行うため,1msオートパン・チルト
に用いられている高速視線制御ユニット(サッカードミラー)によって対象を光学追跡し,その同軸上にレーザー光を入射させる.これによって,
対象の任意の位置に任意のタイミングで光点を形成することが可能となる.
参考文献
- 安井雅彦,カシネリ アルバロ,奥村光平,奥寛雅,石川正俊:残像による動体軌跡上情報投影手法の提案とその実現にむけた残像特性の基礎的研究,日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol.20, No.1(2015,採録決定)
- 安井雅彦,カシネリ アルバロ,奥村光平,奥寛雅,石川正俊: 追跡的光線投影による残像を用いた大空間情報提示手法の提案と基礎検討, 第18回日本バーチャルリアリティ学会大会(VRSJ2013) (大阪,2013.9.20)/講演会論文集,pp.499-502 [PDF]
- 奥村光平,奥寛雅,石川正俊: アクティブビジョンの高速化を担う光学的視線制御システム, 日本ロボット学会誌,Vol. 29,No. 2 (2011)