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球面鏡の高速トラッキングによる動的映像計測

概要

従来より環境の広範囲の映像をカメラによって撮影する場合には、放物面や球面などの凸鏡や超広角レンズ、複数のカメラを組み合わせた全方位カメラや可動式の雲台などによるイメージモザイキングなどの手法が用いられている。特に凸鏡を用いた手法は瞬時にほぼ全周囲を撮影できるという利点があるものの高解像度が必要であることから望遠レンズによる接写が行われることが殆どであり、カメラと球面鏡の位置関係が制限されてしまい、動的なイメージングの試みはいままでされてこなかった。これは動く凸鏡を撮影しようとするとトラッキングのために広い画角で撮影せざるを得ず、目的部分の解像度の低下を招くためである。 遠方で運動する球面鏡(ミラーボール)を高画質で撮像することができれば、カメラの配置にとらわれずに球面鏡周囲の環境を自由に計測することが可能になる。例えばカメラの配置が難しい環境において、球面鏡を配置さえすればあたかもその位置に全周囲カメラが有るかのようにイメージングが可能となる。

本研究では,当研究室で開発してきた高速視線方向制御系(サッカードミラー)を用いて、同光軸にマウントした1000fps高速ビジョンと高解像度カメラで同時に撮像することにより、空中で運動する球面鏡を常に視野内に捕捉し、高解像度の球面鏡像を連続的に撮影する手法を提案する。またその撮像動画を用いた応用として、球の中心を視点とし任意の方向を向く動画の再構成、及び動的な3Dモデルの環境マッピングの実装を行い、その有用性を示した。

図1 球面鏡トラッキングのシステム概要
図2 サッカードミラーの光学系概要


動画

参考文献

  1. 井上碩,奥村光平,奥寛雅,石川正俊:自由運動する球面鏡の高速高解像度トラッキングによる動的な周囲環境イメージング 第17回日本バーチャルリアリティ学会大会(VRSJ2012), pp. 519-522(2012)
  2. 奥村光平,奥寛雅,石川正俊: アクティブビジョンの高速化を担う光学的視線制御システム, 日本ロボット学会誌,Vol. 29,No. 2 (2011) [PDF (3.8MB)]

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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