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視触覚フィードバックを用いた最適把握行動

概要

人間の把握行動を考えると,移動する対象に対しては,手を追随させることで把握を実現し, 暗闇では,手探りで対象の形状を観測しながら把握を実現している.このように, 人間の手では,能動的なセンシングと把握行動が平行して実行され, その結果,外乱や環境変化に強く,柔軟性に富んだ把握が実現されていると考えられる.

noncontact phase

contact phase

このような観点のもとに,本論文では,フィードバックされる対象の観測情報を利用し, 対象の形状に適応して把握の制御構造を変化させることで, 把握環境の動的な変化に対応できる把握アルゴリズムを提案した.

このアルゴリズムでは,把握行動は,対象の形状に応じて, 手を近づけるリーチングと,目的に合わせて把握形状を変化するプリシェーピングに分離され, それぞれを独立に制御される.この結果,指が接触する前の非接触相, 接触後の接触相のどちらにおいても,同じ把握行動戦略で対応することが可能になった.

また,本アルゴリズムでは,プリシェーピングはリーチングと直交した形で定義されるため, その行動は明確な意味付を持っている.特に, 適当な評価値を与えて最適化することで,任意の形状に対して, 最適な把握形状が実現される.本論文では,例として,Form Closure の評価値を与えることで, 拘束度が最も高い把握を実現している.

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参考文献

  1. Akio Namiki, Takashi Komuro, Masatoshi Ishikawa : High-speed sensory-motor fusion for robotic grasping, Measurement Science and Technology, Vol.13, No.11, pp.1767-1778 (2002)
  2. 並木明夫, 石川正俊:視触覚フィードバックを用いた最適把握行動, 日本ロボット学会誌, Vol.18, No.2, pp.261-269 (2000)
  3. Akio Namiki, Masatoshi Ishikawa : Optimal Grasping Using Visual and Tactile Feedback, Proc. IEEE Int. Conf. on Multisensor Fusion and Integration for Intelligent Systems, pp.584-596 (1996)

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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