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下向き高速ビジョンによる自車両位置推定

概要

自動車やトラックを含む広義の移動ロボットにおいて,自己位置推定は基本的でありながら最重要技術の一つである. 車両を対象とした自己位置推定では,航法衛星を用いた全球測位衛星システム(GNSS: Global Navigation Satellite System)が現在もっとも一般的に用いられているが,衛星との通信が困難なトンネル内や,アーバンキャニオンと呼ばれる高層ビルに囲まれた場所では,精度が著しく低下することが知られている. こうしたGNSSの持つ欠点を補うため,車両に搭載したセンサの情報を利用して車両の移動量を逐次推定し,相対的な自己位置を推定するデッドレコニング(Dead reckoning)が研究されている.

このような背景のもと本研究では,下向きに設置したカメラを用いることで路面を基準とした自己位置推定手法を提案する. 特に真下に向けたカメラを用いることで通常3次元で扱われる移動推定問題を2次元に帰着させる. さらに自動車などの高速な移動体では撮像の間に移動する距離が長いため,高速カメラを用いることでこの問題を解決する. 本研究では真下を向けたカメラを利用しているため,画像間の変形は相似変換を仮定できることを利用し, 雪面などの特徴に乏しい路面においても高精度に推定可能な回転不変位相限定相関法(RIPOC)を用いて画像間の移動量を推定する.


参考文献

  1. 平野正浩,妹尾拓,岸則政,石川正俊: 下向き高速ビジョンによる自車両位置計測手法, 第18回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2017) (仙台, 2017.12.22)/講演会論文集, pp.3192-3195 (2017).
 
東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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