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高速ロールカメラ:像回転を高速制御するカメラシステム

概要

当研究室で開発したサッカードミラーと呼ばれるシステムはカメラの視線方向であるパン・チルトを高速制御することが可能であり,激しく動く対象を安定して画面の中心に捉えることができる(1msオートパン・チルト技術). しかし、ロール方向の運動には追従することができなかった.

そこで,本研究ではカメラの視線方向を軸とした像の回転(ロール)を高速に制御するシステムを開発した. 本システムとサッカードミラーを合わせることにより,カメラの視線方向に関する3つの回転軸全てについて高速制御を行うことができる.ロール方向の高速回転に追従した撮影が可能となれば, ボール,ファン,ホイール,ディスク,エンジン,ベアリングなど,様々な回転物体に対し,静止物体と同様の詳細な映像記録,解析ができるだけでなく,当研究室で開発したるみぺんと同様の拡張を行うことで,対象にプロジェクターの映像を重畳するプロジェクションマッピングの応用においても,対象の回転に追従した投影を行うことができるため,よりダイナミックな表現が可能となる.

本システムは光学的に像を回転させるダブプリズムという光学素子を中空モータで制御し,カメラを動かすことなく対象の回転を相殺した撮像を行っている.1420rpm(1秒間に約24回転)という高速回転を行う対象についても,露光時間を短くすることなく,ブレを0.125度までに抑えた鮮明な画像を得ることができる.また,対象の回転速度は500fpsの高速画像処理によって算出しているため,予期しない回転の変化にも追従することが可能である.






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参考文献

  1. L. Miyashita, Y. Watanabe and M. Ishikawa : High-Speed Image Rotator for Blur-Canceling Roll Camera, International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS2015), Proceedings, pp. 6047-6052, Hamburg, Germany, 28 Sept.-3 Oct. (2015)

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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