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Earlids: 筋電センシングによる聴覚情報制御

概要

EARLIDSは聴覚機能をコントロールする半自律的な装着型デバイスだ。このデバイスは"耳のまつげ"というべき機能を備えている。通常、まつげは素早く、無意識的に動いて繊細な目という感覚器官を保護する。 EARLIDSはこれを耳に対して行う。外見は普通のヘッドフォンに見えるが、覆われて見えない耳の中の部分では筋電電極が咬筋と側頭筋の収縮をセンシングしており、筋肉の伸び縮みに応じて左右の音を大きくしたり小さくしたりすることができる。この装置のアプリケーションは幅広くあると考えている。例えば、シンプルなハンズフリーなイヤホンとして使うこともできる。特に、クラブのDJのような音の大小が激しい環境に有効だろう。また、個人個人に応じて、可能な限り非常にきめ細かい音響効果を提供することもできるようになるだろう。

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初代プロトタイプの概要は以下の通りだ。 まず、耳をすっぽりと覆うヘッドフォンにより、環境からユーザへの音の殆どは遮断される。一方で、左右両方のヘッドフォン付近にあるマイクでは音を拾い、MAX/MSPパッチへ入力する。 このパッチは、INA128アンプを拡張した筋電検知器からの出力を制御信号として利用しており、マイクからユーザへの入力の大きさを制御していた。 二代目プロトタイプでは、ノイズキャンセル機能をもった小型インカムを利用しており、初代と比較して一層耳と一体化したデバイスになった。(とはいえ、現状ではインカムデバイスはデータを無線でノートパソコンに飛ばしていて、未だに制御などの処理はノートパソコン側で行っている。)

二台目プロトタイプで利用しているワイヤレス筋電センサは真鍋大渡、照岡正樹両氏から提供していただきました。御二方の御好意に深く感謝します。(このセンサに関する詳細はTEI2010の"BodyHack"をご参照ください。)

 

動画



参考文献

  1. A. Cassinelli, EARLIDS & entacoustic performance, Third Workshop on Devices that Alter Perception (DAP 2010) in conjunction with ISMAR 2010, October 13th, 2010, Seoul, South Korea [PDF-1.2MB][Slides-1MB]

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 / 東京大学 情報基盤センター データ科学研究部門 石川グループ研究室
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