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電気刺激を用いた運動スキル習得支援システム

概要

ヒトへの電気刺激は従来,低周波治療器や半身不随患者の歩行支援といった医療用途での活用が主だった.しかし,他の物理的な刺激と異なり電気刺激は与えた筋肉を本人の意思とは無関係な収縮の誘発を行うことが可能である.

本研究ではそうした電気刺激の特性を健常なヒトの学習支援に応用した,スキル習得支援システムの開発を行った.本システムはカメラを用いてヒトの運動を計測し,その運動を画像処理により認識し,動作に応じて修正する方向に電気刺激を与えることにより,体感的なスキルの習得を目指した. 本システムは映像によるフィードバックなどの視覚的な学習支援装置と比べより体感的であり,モータなどを用いた物理触覚的な学習支援システムと比較してより非拘束的・スケーラブル・省電力であり自由度の高いシステムであり,運動学習支援において他のシステムよりも有用なシステムだと考えられる.

各論

  1. 電気刺激と他刺激との反応速度の比較
    電気刺激に対するヒト反応時間測定とその比較.ヒトが電気刺激に対してどれくらい早く反応できるかを計測することで,動作中の電気刺激の応用可能性についての知見を取得する.
  2. 電気刺激そのものの学習効果への検証
    電気刺激という刺激そのものがヒトの学習にどの程度貢献するのかは明らかになっていない.そこで,動きが誤った場合に電気による刺激を与えた場合と振動刺激を与えた場合でどのようにヒトが動きを学習する効果に差が出るかをカメラフィードバックを用いて比較検証を行う.
  3. 電気刺激を用いたボウリング投球スキル習得支援システム
    ボウリングのスイングを題材にして,ボールを傾かないようにまっすぐ投げるタスクの学習を本システムを用いて支援した.結果としてスイング時の傾きが当初と比較して32%の改善が観測され,本システムの有効性を確認した. また,本プロジェクトでは高速カメラを用いて電気刺激に対するヒトの反応速度の調査や刺激そのものの学習効果への検証を行った.今回の手法は動作ごとに装置を作り変える必要がないため、同一装置でより広い様々なスポーツ動作においても本学習支援システムが適用できる可能性がある.

参考文献

  1. Sho Tatsuno, Tomohiko Hayakawa, Masatoshi Ishikawa: Real-Time Learning Supportive Training System Based on Electrical Stimulation (WHC2017), (Munich, Germany, 2017.6.6-9) to be appear.
  2. Sho Tatsuno, Tomohiko Hayakawa, Masatoshi Ishikawa: Trajectory Adjustment System for Learning based on Electrical Stimulation (AH2017), (California, United States, 2017.3.16-18) to be appear.
  3. 龍野翔,早川智彦,石川正俊: 学習促進としての電気刺激による感覚提示システムの開発, 第17回システムインテグレーション部門講演会(SI2016), (札幌, 2016.12.16) / Proceedings, pp.2080-2084
  4. Sho Tatsuno, Tomohiko Hayakawa, Masatoshi Ishikawa: Comparison of Reaction Times in Response to Electrical and Visual Stimulation Using a High-speed Camera (SMC2016), (Butapest, Hungary, 2016.10.9-12)/Proceedings, pp.1251-1256, 2016.

東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 石川グループ研究室
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